
竹久夢二
たけひさゆめじコマ絵や雑誌の表紙挿絵で頭角を現し、明治40年、読売新聞社に入社し時事スケッチを掲載。藤島武二や鏑木清方の影響を受ける。最初の夫人をモデルにした眼の大きな夢二式美人は、独自の憂愁と情緒をたたえ評判となる。流動的なS字構成によるスタイルも確立する。昭和5年頃からは浪漫情緒の濃い幻想的な作風となる。昭和6年に渡米、ヨーロッパを廻る。大正13年から昭和3年まで国際情報社から刊行された婦人雑誌「婦人グラフ」の表紙や挿絵に使われた木版画(のちにオフセット印刷)も手掛け、今も人気が高い。

その作家それぞれに評価額が決まるポイントがあります。
【状態】Q:作品がぼろぼろです。直してから出したほうが評価は上がりますか?
竹久夢二作品に限らず、美術品を評価するうえで状態はとても重要です。ヤケやシミ、破れなどがある場合はその分評価が下がってしまいます。ただ、表装や額が傷んでいても、絵柄自体の評価はほとんど変わりませんので、ご自分で直さず、そのままお持ちください。
【サイズ】Q:作品は大きければ大きいほど評価額も高くなりますか?
よく号あたりいくらという美術関係の本がありますが、「号あたり」価格は売買の実態とは遠く離れているのが実態です。また、大きさと価格についてですが、すべて比例するわけではなく、4号以下のもの(1号やS.M.など)などは割高傾向にあり、また、極端に大きなものは反比例することすらあります。
【鑑定書】Q:鑑定書がありません。取ってから持ち込んだほうが良いですか?
夢二の場合、美術商の協同組合「東京美術倶楽部」で鑑定・登録を行っています。弊社では鑑定書取得の代行もいたしますので、お気軽にご相談ください。
【共箱、共シール】Q:作品が入っている箱は評価に影響しますか?
共箱、共シールは竹久夢二作品を高く評価する上で重要な要素です。共箱とは掛軸の箱に作家自身が作家名、タイトルを書いたものです。共シールは、作家のサインと作品名が記されるとともに印が押されたシールで、額の後ろに貼られています。いずれも作家自身がその作品の制作を認めたしるしとして、真贋を見極める際、大変重要です。





