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唐寅

とういん
1470(明・成化6) - 1524(明・嘉靖2)
唐寅
明代後期の書画家。字は伯虎、子畏。号には、六如居士、桃花庵主などがある。江蘇省呉県の人。弘治12(1499)年、科挙試験を受けるが不正を疑われて投獄。以後、官吏の道を棄てて遂に仕官することは無かった。一切を捨てた唐寅は蘇州に居を構え、36歳になると「桃花庵」という庵を結び、著名な文人画家と交わりながら詩文書画の創作に傾注する風流三昧の生活に耽った。しかしそのような日々を束の間、愛する甥の死や、自身を保護しようとした南昌寧王の反乱に連座して嫌疑を掛けられるなど、不幸が続いた。悲しみの中で人生の無常、有為転変を感じた唐寅は仏教に帰依。仏教経典にある「一切の有為法は、夢幻泡影の如し、露の如し、電の如し、かくの如く観るべきなり」という言葉から「六如居士」と号するようになった。北宋の李成、元代の趙子昴などの筆遣いを吸収しながら独自の画風を形成した唐寅だが、とりわけ仕女図美人画に才能を発揮したと伝えられる。

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