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音丸耕堂
おとまるこうどう
陶芸・工芸など
1898(明治31) - 1997(平成9)
漆芸家。高松に生まれる。十二歳で讃岐彫の石井馨堂に師事して木彫、堆朱、彫漆を修行する。十六歳で独立すると、江戸時代に活躍し香川漆器の基礎を築いた玉楮象谷の遺作を模作して研究する。伝統技法を修得するとともに独自の意匠で彫漆に新生面を切り開いた。また香風会を結成し新工芸運動を行なう。彫漆(多彩な色漆を塗り重ねた後、模様を彫る技法。色漆が層状に表れる)による草花、動物の大胆な図案と色彩感覚、それを活かす造形に優れた。昭和17年「夕顔の図手箱」で第5回文展特選、24年に「水葵の図屏風」で第5回日展特選。28年東京芸術大学の講師となり、 30年に国指定重要無形文化財「彫漆」保持者(人間国宝)に認定。