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日本画家(明治以降)

中島千波

なかじまちなみ

1945（昭和20） -

日本画家。長野生まれ。父は日本画家中島清之。
東京芸術大学大学院修了。在学中に院展初入選、以後受賞を重ねる。
人間を題材とした「衆生」「形態」などのシリーズのほか、桜をはじめとする花鳥画を多く制作している。さらに近年では新聞や雑誌の挿絵、天井画、歌舞伎座の緞帳など多彩な画題に取り組んでいる。
東京芸術大学教授。日本美術家連盟常任理事。

活躍した時代

前衛と伝統の日本画家

中島千波は1945年、日本画家であり片岡球子の師である中島清之の三男として生まれました。長男・中島けいきょうは美術家、次男・日夏露彦は美術評論家であり、幼い頃から芸術一家の一員として育った千波は父と同じ日本画を学び、東京藝術大学に進学します。在学中は欧米の現代絵画に影響を受け、戦後・高度経済成長期の激動の時流に敏感に反応しながら、《窓》（1969）のような型にはまらない前衛的な作風を探求しました。1970年代の「衆生」の連作では人々の深奥の懊悩や叫びを表現し、高い評価を得ました。

一方、花鳥画も得意とし、桜や紅葉、牡丹などは彼の代名詞とも言えます。自然の中に本質を見出そうとする作風は、伝統に依拠しながらそれに安住せず新しい表現を求めて前進していく姿勢と矛盾せず、独創的な美の世界を生み出し続けています。

中島千波作品の買取相場について

日本画

数十万～500万円

水彩

数万～50万円

版画

数万～20万円

日本画の買取相場

原画の買取金額は数十万円～500万円くらいまでと作品により大きく異なります。
最も評価が高いのは桜を描いた日本画です。サイズや描き込み具合によりますが、同じ桜を題材にしていても、背景に金色が使われていたりすると華やかさが増して、より評価が上がることがあります。桜以外の花や静物ですと落ち着いた買取金額になります。