銀座の画廊<秋華洞>社長ブログ

美術を通じて日本を元気にしたい! 銀座の美術商・田中千秋から発信—-美術・芸術全般から世の中のあれこれまで。「秋華洞・丁稚ログ」改題。

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大統領選終わって

      2016/07/09

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米大統領選は、ブッシュが勝ちました。
ブッシュが支持を得る背景には、WASPのキリスト教原理主義の下支えが大きいと聞きます。
独善的な今のアメリカ政府は世界からひどく嫌われ、バックにいあるキリスト教原理主義・保守主義の、味方にあくまで優しく、敵にはきわめて冷淡な態度は、この人たちによって世界がかき回されていると思うと、非常に愚かしく、悲しい気もしますが、

一方で、ケリー支持の都会人・インテリ層の、同性愛も含めたゆきすぎた「自由」主義も、人類を必ずしも幸福にしないように思います。

日本ではメタメタに失われつつあると思える「家族」や「家族的なつきあい」という伝統的な価値観を、「キリスト教」の助けを借りて守り続ける保守主義も、それはあくまで利己主義という側面を持ちつつも、彼らの幸福を支える、それはそれで貴重な価値観ではあるでしょう。

どちらに傾きすぎても危ういアメリカという国が、きれいにまっぷたつに割れている(そして殆ど統計的誤差でブッシュが勝った)ということは、ある意味非常にバランスのとれた国家ともいえるように思います。

ひるがえって日本はどうかといえば、どちらかに割れるというほどの分かりやすい思想の分裂はなく、ただただ「家族」や「宗教」が失われたまま、疲弊していっているように思います。いつかは、日本も何かの対立軸を持って人心が二つに分かれるということがくるのだろうか、といえば、こないような気はします。

ま、日本のことはともかく、「閉鎖的な共同体」を選ぶのか、「個性を尊重はするが孤独」の二者択一を迫られているかのような「アメリカ」の精神は、私たちにとっても、興味深い事ではないでしょうか。

(本日の業務)
交換会で一点売り物。洋画。
買取依頼やや多し。カタログの反応はまだ少ない。

京都思文閣の「文化祭」は盛況だった模様。社長の「鑑定団」企画は人気だったらしい。
「日本美術」の面白さを知ってもらう企画は今後もっともっと必要だろう。

「おんらいんぎゃらりい」の方はあまり進まず。

有限会社アートオフィスJCサイト、査定買取フォームにクッキーを受け入れる設定をお願いする文言を追加。世の中、クッキーを受け入れない設定でブラウザを使う人が存外多い事を発見。
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