muni セレクションとアートの希望
muni art award セレクション展がまもなく開かれます。
https://gallery-scena.com/exhibition/muni-2024/
muni art awardは公募展で新しい才能を見つける、という「スター誕生」的な企画なのですが、今年は諸事情(まあぶっちゃけるとスタッフの疲弊w)によってお休みするのですが、そのかわりにセレクション展をやることにいたしました。
これまでやってきた三年間のグランプリ&私達が気になっている優秀者を集めた展覧会ですね。
これねえ、あらためて「いいアーティスト選んだな僕たち」と自画自賛したくなる人達なんですよ。
正直申しまして、この企画で私どもは必ずしも若手を集めたいということではなくて、年配でもなんでもともかく埋もれているけどスゴイ、とくに美術教育受けてないけど優れた感覚を持つ、という人を探したかったのですが、ま、やはり若手の才能を発見する流れにはなってしまいます。結構芸大などの在学中の才能が多い。
第一回グランプリの原ナビィさんも芸大在学中ですし、昨年グランプリの藤原彩芽さんもやはり学生。
でもね、やはり彼女たちには、なにかがあるのですね。
若すぎる才能は本当に将来に向かって描き続けるかわからない、という恐さが彼らにある種の投資をする側にとってはあるわけです。
それでもなんでも、muniアートアワードの誇りは、応募者たちにプレゼンをさせていることです。
最近は、プレゼン自体も、美大のカリキュラムに入ってきているようなので、プレゼンのスキル自体は上がってきているようにも思います。でも、我々が知りたいのは、その作家が持っている人間力の根本のようなもの。人間としての本当の魅力。自分で考え、自分で表現する主体性のようなもの。そして作家として愛される存在の強さ、深さをもっているかという問題。
振り返ると、そういう才能とちゃんと出会ってきたな、と思うのです。
たとえば、藤原。
彼女はつい先日下北沢アーツさんでの個展がありましたが、現代社会の病のような暴力的世界と自らの望む世界の葛藤をエンターテイメントとしてのアートに落とし込むことに成功していて素晴らしかった。
多くの才能が、なまなましい息吹を残したまま、成熟して、人を動かすアートを創り続けること、そのことを私達、秋華洞・GALLERY SCENA.が一緒に動いていけること、そのことが成していける予感と期待に、私達は今、ふるえているのです。
muni Art Award セレクション展【2024年8月23日(金)~31日(土)】
GALLERY SCENA にて、muni Art Award セレクション展 を開催します。
「これまでの3年間を振り返る」をテーマに、2021年に開催した第1回から第3回までのグランプリ、ファイナリスト、審査員賞受賞者による「muni Art Award セレクション展2024」をGALLERY SCENAにて開催します。
日時:2024年8月23日(金)~31日(土)※日曜日休廊
場所:GALLERY SCENA〒150-0001 東京都渋谷区神宮前6丁目15−17 クレストコート 1F
参加アーティスト:石川硝 遠藤仁美 翁素曼 近藤亜美 泰樂瑠花 髙橋綾 原ナビィ 藤原彩芽
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