銀座の画廊<秋華洞>社長ブログ

美術を通じて日本を元気にしたい! 銀座の美術商・田中千秋から発信—-美術・芸術全般から世の中のあれこれまで。「秋華洞・丁稚ログ」改題。

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新元号と安部嫌いのひとびと

      2019/05/17

安倍さん嫌いの人たちが新元号を批判する動きは続いているようだ。
安倍嫌いの人には共通点があると思う。国家が嫌い、金持ちが嫌い、軍備が嫌い、アメリカが嫌い。
僕も大学生くらいまでそうだった。自衛隊に不信感があり、日本人のあり方、大企業などに不安を持っていた。読みかじった「共同幻想論」など読むと若者は思う・・すなわち国家も貨幣も「幻想」であり幻想の上に僕らの脆弱な社会は浮かんでいる・・ ぜい弱な社会の、傲慢で弱い個人や権力者は人を差別し、抑圧し、殺してしまう。
真面目な学生はなんとなくそんなことを考えたことはあるのではなかろうか。
僕は多分そういう「悪い大人の世界」から遠いところに行きたくて映画や共同体を志向した。
けれども色々あって思った。世界の隅々まで偽善と私心ははびこっている。一方で世界の隅々まで善意や正義もある。国家は悪もなし善もなす。
思想は若者になにがしかの示唆を与える。国家の否定も。
若者は長じて大人になる。どう転んでも向こう三軒両隣、親、そして国家の庇護を受けて大きくなる。
金持ちが嫌いでも、大人が嫌いでも、国家が嫌いでも、それらのお世話になる。昭和何年、と生まれ年を聞かれれば干支と一緒に答える。外国に行けば日本の強力なパスポートのお世話になる。
不思議なのは国家や金持ちが嫌いな人に限って、金持ちだったり国に頼って生きていることだ。
昨日大学の同窓会だった。マスコミの人はなぜか反国家反金持ちだ。大会社の年配者にもそういう傾向がある。自分が金持ちで国のお世話になりぱなしにもかかわらず。不思議なことだ。

 - 世間の出来事

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