銀座の画廊<秋華洞>社長ブログ

美術を通じて日本を元気にしたい! 銀座の美術商・田中千秋から発信—-美術・芸術全般から世の中のあれこれまで。「秋華洞・丁稚ログ」改題。

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日光東照宮

   

日光に行って参りました。一族郎党引き連れて。

初日は日光東照宮。やはりこれは行っておかないと。

噂に聞くとおり、ど派手な装飾の建造物の数々。「禅」や「茶」の「わびさび」とは対局の世界。この世界観をデザインしたのは一応家光だったと言われていますが、どのような哲学が背景にあったのか、興味深いところです。
ようめいもんの隣

陽明門の写真は、すばらしいものがあるので、参照していただくとして、私が気になったのは、この国宝のすぐ隣の廊下に奉納してあるウイスキー樽。なぜこれらがここにあるのか、ナンの説明もない。これは右翼にあるが、左翼は、日本酒の樽でございました。
要するに、各種酒造メーカーさんが奉納しただけのハナシじゃないの、と家族には言われましたが、なんか不思議感ありません?ちなみに妙なポーズを決めているのは不肖の娘。お酒を飲んでいるところだってさ。

家康の「自分を神として祭るように」という命令のもとに作られたこの日光東照宮、日本の安定に執念をかけた家康と徳川家のエネルギーの結実として興味深いと思います。ちなみにいくつかの場所で祭られているのは、「秀吉、頼朝、家康」の三人。このバランスは何を意味するのか、これもおもしろいと思いました。信長、じゃなくて頼朝。自分が滅ぼした豊臣家の領袖、秀吉も入っている。この時代の政治的なバランス感覚なのでしょうか。「都市伝説」じゃあないけれども、この東照宮にも様々な政治的・宗教的な暗喩が秘められていそうです。あの「見ざる言わざる聞かざる」もいったいどういう意味なのだろう?

 - シヤワセ, プライベート

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