銀座の画廊<秋華洞>社長ブログ

美術を通じて日本を元気にしたい! 銀座の美術商・田中千秋から発信—-美術・芸術全般から世の中のあれこれまで。「秋華洞・丁稚ログ」改題。

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不況の今だからこそアート

   

不況の今だからこそアート、あるいは不況に強いアート、だったかな、そういう特集で「アートコレクター」の記事を次号(12月発売)で組むそうです。
先ほど取材に記者さんが見えました。うーん、視点がホットでなかなかおもしろいよねえ。
話していて、次のふたつの話題になりました。
「不況に強い美術」
古美術は、あんまり景気に左右されません。なぜなら、コレクターも、売るお店もプ「眼」の世界で、誰も価値を保証しない、したがった、本当に好きな人だけの世界で、投機の入る余地があまりないのです。ですから、バブリーに値段が上がったり、下がったりしない。

「不況だから安い美術」
残念ながら、近代・現代美術は、景気やはやり廃りに左右されます。ついこないだまで、現代アートの、ぽっと出の女の子の絵が、前田青邨など巨匠の絵よりもずっとずっと高かったりしました。ある意味めちゃくちゃといってもいいですよね。
で、相対的に見れば、近代絵画は買いやすい、といえるかもしれません。

さらに、この世界不況で、異常に上がった現代アート系の作品も少しは落ち着くかもしれない。そうすると、本来の絵画好きの人も、若い有望作家を投機でなく買えるチャンスかもしれませんね。

いずれにしても、自分の目で見て楽しい、嬉しい作品を買う事じゃないかと思います。僕は、そう思って仕入れしていますよ。 

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