銀座の画廊<秋華洞>社長ブログ

美術を通じて日本を元気にしたい! 銀座の美術商・田中千秋から発信—-美術・芸術全般から世の中のあれこれまで。「秋華洞・丁稚ログ」改題。

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アートフェア東京、明日の日曜日は最終日。10:30?17:00

   

アートフェアー東京、土曜日を終えた。
お陰様で若い作家・池永康晟さんと阿部清子さんの作品は本日で完売。
お客さま、スタッフのみんな、そして池永さん、阿部さん、アートフェア東京の運営の方々、有り難うございます。
しかし、震災の影響で四月頭から七月末に3ヶ月以上も延期になり、入場者の低減を予想していたが、豈図らんや、すごい人手である。お昼頃受付を通りかかると、長蛇の列。三十分待ちらしい。
なんてことを書いて入場者が減ると良くないが、オープン時(明日は10:30)と、閉場間際(明日は五時クローズなので、三時過ぎくらい)は、列は減るのではないかと思うので、すいている時間が好みの方は、狙うといいかもしれない。しかし、美術の活気や、各ブースの雰囲気を知るには、やはり人の多い時間が楽しいと思う。
私どものブースにも(C-02)、今日も多くの人が訪れた。
 今まで、池永さんと阿部さんの作品の美しいモデルさんたち、日本画・洋画の優れた若い画家たち、今回出展していないが、実は、意欲の深い画廊主の方々、各美術館の館長さん、医師や会社を経営するコレクターさん、もちろんサラリーマンコレクターの方々、海外のディーラー、コレクター、観光の方、などなど、たくさんの人が来る。
 あちこちで旧交を温めたり、新しい出会いが起きたり、この四日間は、いわば大きな大きなパーティ会場のようなものでもある。パーティと違ってよいところは、中途半端に名刺交換だけやって、はいさよなら、次には全く繋がりません、という空虚な社交ではなく、親しみや共感の輪が広がる可能性を持っていることだろう。
 一番わかりやすいところでは、画家さんと、他のジャンルの専門家や、お客さまが直接交流する機会となり、新しい創造が生まれるキッカケとなっている気がする。
 
 なんてな、ポジティブな事を書けるのも、作品が売れて気持ちよくなっているせいかもしれず、昔のアートフェア東京参加時のボクの記事は、もしかしたらグチがあったような気もするので、まあ調子のよいものであるが、ある程度連続して参加して、様々な交流が出来ると、こうして出展していても、意味が出て来る、という一般法則のようなものもあるかもしれない。
 
 このブログの前の記事で、成山画廊さんでの諏訪敦さんの個展の事を書いていたが、関係者にも読んでいただいていたようで、ちらりと諏訪さんが顔を出してくれた。こんなネットの片隅のブログでも目を通していただいていることに感謝。それと、名指しで記事を書くことの怖さもヒヤリと感じる。ただ、いつもいつも抽象的で安全な文章を書いていても、文章にも生き方にも緊張感がなくなるので、差し支えないと判断した場合は、個人の責任で、よそ様の事は書いていくべきだろう。とはいえ、私も様々なしがらみや、秘密にすべき個人情報のただ中で生きているので、自分の「赤裸々」な日常は、ヒトに迷惑をかけない範囲で書かなければならないことは言うまでもない。
 
 しかしともかく、この入場者数は、ともかく、このイベントが成功裏に進んでいる、と言ってもいいかもしれない。全体の売上げはどうなのかわからないが、日本人がアート・美術にカネを落とすことで、自分の生き方の質が変わる、という認識に変わっていけるかどうかは、ともかくも継続して、生き延びて、継続して、新しいものを見せていく、あるいは古いモノを新しく見せていく、努力の繰り返しの長い旅を続けることしかないだろう。欧米や中国の富裕層が落とすカネの桁は、現代アートの佳作の値段を聞くと、一桁違うことが今回改めて認識したが(よその画廊の値段なので、とりあえず此処には書かずにおく)、そこも十分意識しつつ、今後の展開も考えていかなければならない。
 
 あー疲れた。肩が凝る。足がイタイ。しかし、毎日美人にたくさん会えるので、なんとか生きていける。クヌギさん、お世辞じゃないよ。今日、阿部清子に変な薬をもらった。「オモシロクナール」@吉本興業。滑らない薬だそうである。ウチの子供に見せてやったら、随分受けて、ねっねっ食べていい?子供は一日一錠、って書いてあるよ、牛乳飲んでいるヒトの近くやお葬式では食べちゃダメなんだって、そりゃそうだよね、案の定受ける。すくなくともこの「薬」、うちの子供には「すべって」ないようである。

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