秋華洞スタッフブログ

日本の古美術・近代絵画を軸に、浮世絵、古典籍、その他書画骨董。茶道具、西洋美術品も扱います。

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元横綱大鵬さんの訃報

   

先日両国へ行ってきました。

相撲の1月場所開催中とあって、国技館前には

力士の名前を染め上げた幟がずらり。

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国技館のうしろにはスカイツリーが・・・。

 さて、相撲といえば先日元横綱大鵬関の訃報が入ってきました。

私自身は相撲をテレビで見始めたのは

北の湖や先代の貴乃花が活躍していたころなので

大鵬関の現役時代は記憶にありません。

それでも「巨人 大鵬 卵焼き」は知っていますし、

昭和を代表する大横綱であることは、

誰も異論ないでしょう。

「巨人、大鵬・・・」の名フレーズの生みの親

の堺屋太一さんも

「まさに昭和は遠くなりにけり、という感じだ」というコメントを

出したそうですね・・・。

 

さて、江戸時代の三大スターといえば、

「歌舞伎役者」「花魁」「力士」でした。

また、江戸の三男という言葉もあるようで、

この場合は「与力」、「火消しの頭」,「力士」でした。

中でも「力士」は

「一年を二十日で暮らす、良い男」との例えがあります。

なぜなら、勧進相撲は春と秋の晴天の10日ずつしか行われないから。

20日の実働で暮らせてしまうと羨ましがられたんですね。

 

さて今日ご紹介の浮世絵はこちら

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 豊国? / 国貞 「縞揃旭出の関取」

 関取とありますが、それぞれの顔は当時の人気歌舞伎役者です。

左手でキセルを持っているのは五代目尾上菊五郎、

中央で扇子を持っているのが九代目市川団十郎、

行事は立女形の三代沢村田之助のようです。


強いだけでなく、美男で女性からの人気も高かった 大鵬関が江戸時代にいたら、

相撲絵が飛ぶように売れたでしょうね。

 

 - 浮世絵