秋華洞スタッフブログ

日本の古美術・近代絵画を軸に、浮世絵、古典籍、その他書画骨董。茶道具、西洋美術品も扱います。

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困り顔ブーム

   

今日は気持ちのよい風が吹きぬけ、さわやかな銀座です。
興味深い記事をみつけました。
巷では『困り顔』がブームとの事。
最近大人気のAKB48を筆頭に、女性ミュージシャンでも困り顔が多く、
女性誌では『困り顔』メイクなるものの特集が組まれ、
かのmixiでは困り顔好きのコミュニティというものまで出現しているそうです。
というわけで、そんなブームに乗って江戸の困り顔を集めてみました。

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月岡芳年 『八百屋お七』
天和2年の大火で一時身を寄せた寺の小姓に恋焦がれ、火事にあえば再度その寺に行かれると思い込み放火、16の歳で火刑に処せられたと伝える八百屋の娘お七。困り顔からは切ない思いが伝わってきます。

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明智光秀の妻・煕子は自分の黒髪を売って、光秀を助けたといいます。健気な困り顔です。
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鍼灸治療を受ける女性を描いているが、熱さのためか体を前屈みにして悶えています。
色っぽい困り顔です。
はかなそうで、守ってあげたいと思わせる『困り顔』。
そう、 気づいた方もいらっしゃるかも知れませんが、芳年に『困り顔』が多いのです。
表情ひとつとっても作家の好みが見えてくるようで面白いです。
私も困り顔 してみようかしら・・・

 - 日々のこと, 浮世絵