秋華洞スタッフブログ

日本の古美術・近代絵画を軸に、浮世絵、古典籍、その他書画骨董。茶道具、西洋美術品も扱います。

*

雪は降っていなかった?

   

まだまだ寒い日が続きますね。

さきほど週間天気予報を見ていたら、
東京でも22日にまだ雪だるまマークが。
今夜もところによって雪の予想が出ているようです・・・。
冬まっただ中ですからしょうがないですね。
ところで、歌舞伎の世界で「雪のシーン」を思い起こすのが
「仮名手本忠臣蔵」

寛延1(1748)8月 大坂竹本座で人形浄瑠璃として初演されました。翌年には、江戸の3座で相次いで歌舞伎化され、日本を代表する演目となっています。

独参湯(漢方薬の一種。良くきくことから転じて歌舞伎の仮名手本忠臣蔵を指す事もある)とも呼ばれ、芝居をかけると必ず大入りになることから、毎年様々な劇場で上演されています。

丁度今月も新橋演舞場で7段目、一力茶屋が上演されていますね。

その忠臣蔵、その人気うえ、一番たくさん描かれていると言われている役者絵のテーマでもあります。

1-87-388-30.jpg

1-87-388-29.jpg

1-87-388-32.jpg
大星由良之助の生涯を描いた揃い物です。
こちらも雪が降り積もった情景が描かれています。
国芳などの忠臣蔵関連の浮世絵にも雪がたくさん降り積もったシーンが
描かれています。
忠臣蔵討ち入りのシーン=「雪が舞い散っている場面」という印象がありますが、
この雪は前日13日に降り積もったもので、
当日は雪は降っていなかったようです。
でも、討ち入りというドラマにはしんしんと舞い落ちる雪が似合いすぎます・・・。

 - 作品紹介, 浮世絵