秋華洞スタッフブログ

日本の古美術・近代絵画を軸に、浮世絵、古典籍、その他書画骨董。茶道具、西洋美術品も扱います。

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円山応挙と「美の巨人たち」

   

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テレビでも、美術関連の番組を見る機会は多いのではないでしょうか。
私自身もよく見ますが、
以前と違う点といえば
 1、美術番組そのものが増えたことと、
   (BSなど、チャンネルの増加も一因ですね)
 2、ストーリー性のある番組が増えたことです。
ストーリー性のある番組といえば、
その代表格が「美の巨人たち」(テレビ東京系列、BS JAPAN)ではないでしょうか。
毎回1枚の絵にスポットを当て、その絵の秘められた物語を探っていく30分ですが、
美術ファンはもとより、そうでない方も楽しめる、
エンターテイメント性の強い番組です。
今週末28日(土)の放送は
円山応挙の「保津川図屏風」。
(こちらは京都友禅の老舗、千總のコレクションです)
円山応挙の絶筆で、代表作の一つとしても知られています。
テレビのいいところは、美術館で見ていても気づかない
細かい点をクローズアップしてくれることと、
その作品のバックグラウンドを丁寧に解説してくれるところ。
番組予告で「江戸の3Dの世界とは」とあったので、
応挙の写実力を映像で解き明かしてくれるかと期待しています。
さて、秋華洞からも今日は円山応挙の作品をご紹介しますね。
1.26.A09-584P1.jpg
墨で描かれたシンプルな富士山です。
西本願寺蔵と伝えられるこの作品。
落款から正月の宴席で描かれたとも考えられます。
白と黒だけで表現された白く突き出た富士山。
まさに二つとない美しさです。

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