秋華洞スタッフブログ

日本の古美術・近代絵画を軸に、浮世絵、古典籍、その他書画骨董。茶道具、西洋美術品も扱います。

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和本の綴じ方色々

   

先日は新入荷の和本を整理していたのですが
様々な綴じ方があって興味深かったです。

巻子本(かんすぼん)
最も古い形式のひとつです。
下記の折本や冊子形式の発達で廃れてしまいました。
確かに全部見るまで、そして最後に巻くのが大変です。


こちらが折本

閲覧が不便な巻子本に代わって、一定の幅で交互に畳む方法が考案されました。
お経などはこのタイプですね。

四つ目綴じ

秋華洞の商品ではこの綴じ方が一番多いです。

背に四つ穴を開けて綴じることから、この名前が付けられました。


また、真ん中の穴の間隔が狭くなっているものは、「唐本」(からほん)と呼ばれるそうです。

こちらは大和綴じ

画像の本は柔らかい紙ですが、硬い表紙のときに綴じることが多かったようです。
画集など長期保存したいものに適していました。

こちらでは紹介していませんが、
他にも高貴綴じ、亀甲綴じ、麻葉綴じ、胡蝶綴じなどがあります。

番外編で、地図です。

広げると2メートル以上の大きさです。


そういえば、最近広げるタイプの地図ってあまり見かけなくなりましたね。
地図も冊子形式に政権を奪われてしまったようです。
以上、和本の綴じ方のご紹介でした。
こちらもぜひチェックしてくださいね。

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