銀座の画廊<秋華洞>社長ブログ

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【文字起こし記録】横浜市長選2026 山本理顕 個人演説会 戸塚 2026/10/16

   

【文字起こし記録】横浜市長選2026 山本理顕 個人演説会

  • 日時:2026年10月16日(金)18:30〜21:00
  • 会場:横浜市戸塚公会堂
  • 登壇者:山本理顕(建築家・横浜市長選候補者)

1. 開会・挨拶

司会:お待たせいたしました。建築家・山本理顕の個人演説会を始めさせていただきます。どうぞ皆様、大きな拍手でお迎えください。

山本理顕:こんにちは、山本理顕です。

今回の横浜市長選に立候補いたしました。本日はたくさん集まっていただき、本当にありがとうございます。

実はですね、「戸塚でこういう講演会をやっても人は集まらないよ」と言われていたんです。タクシーのドライバーさんだったのですが、「事前に何の案内もしていないし、突然やったって戸塚の人は集まらないぜ。まあ30人くらい集まれば山本さん、成功ですよ」と言われていたんですよ。ですから、こんなにたくさんの方に集まっていただいて本当に嬉しいです。ありがとうございます。

2. 戸塚の街の変遷と商店街の空洞化

今日ここに来るにあたって、少し早めに来て戸塚駅の周りを歩いてみました。私は普段そこまで頻繁に戸塚に来るわけではありませんが、戸塚に住んでいる友人がいたので、全然知らないわけでもなく、昔の戸塚駅に降りたこともあります。

昔はちょっと汚い、雑然とした駅でしたよね。商店街があって、真ん中にドブというか水路が流れていて。小さいお店がいっぱいあって、楽しい商店街だったことをよく記憶しています。

ところが今回来てみたら、商店街がなくなってしまっていたんですね。わけのわからないビルができて、その中に入っているのは地元の人とは何の関係もない大手チェーンの商業施設ばかりでした。こんなのあり得ないですよ。

私はどこへ行っても話しているのですが、いま全国で商店街がどんどん潰されています。これは意図的に潰されているんです。商店街という地場の産業にお金が入っていくのを妨害している人たちがいます。大きなマーケットを相手にする人たち、つまりチェーン店などの資本です。

彼らのマーケットは「地域」ではありません。日本全体、あるいは関東一円といった巨大なマーケットでお店を出すので、地域の経済なんて知ったこっちゃないんです。全体でお金儲けができればいい。だから作っている商品も、地域住民のためのものではなく、全国で効率よく売れるものを作っているわけです。そういう資本が入ってきたら、地元の店はやられてしまいます。

コンビニも同じです。安い商品を大量に仕入れて並べるので、商品はどんどん安くなります。コンビニの商品は完全に規格化されてパッケージされていますよね。魚の切り身一つをとっても、全部同じ寸法・同じ重量で並んでいます。昔の魚屋さんに行けば、「今日は少しでいいよ」と言えば大きな魚から切り身にしてくれたり、サンマを1尾でも2尾でも売ってくれました。しかしコンビニは2尾なら2尾でパッケージされ、一人暮らしの人にとっては量が多すぎたり、お弁当も規格化されたサイズしかない。規格化されたものしか売らないのは、その方が生産性が高いからです。

そういうものが日本中を席巻しています。買う側も「安いし、パッケージされているから安全だろう」と思い込んでしまう。しかし、そうしたチェーンやコンビニは地域の外へ利益を吸い上げていき、地元の商店街を壊してしまいます。売られている商品も、どこから入ってきたか分からない輸入品ばかりです。

地場の魚屋さんがあった頃は、市場から新鮮な魚を仕入れて店先でさばいてくれました。私も昔、横浜市神奈川区の泉町に住んでいた頃、近所に魚屋が2軒あって、子どものお使いに行っても「今日は何人前?」と聞いて人数分に切り分けてくれました。地域と共に商店街があったわけです。それが壊れてしまっている背景には、非常に大きな構造的問題があると思います。

3. 中学校の全員給食問題と市政・受託企業の利権構造

今日、演説会の前に驚いたことがありました。戸塚中学校の女の子が2人、私に会いに来てくれたんです。私の建築や横須賀美術館のことを知っていて、「話がしたい」と来てくれた。すごく嬉しかったです。

特に建築の話をしたわけではないのですが、「学校は楽しい?」という話をした時に、今問題になっている中学校給食の話をしてくれました。「とても食べられたものじゃない」と言うんです。髪の毛や異物が入っていたりする。話には聞いていましたが、当事者の中学生2人から直接聞いて本当に驚きました。こんなことがあっていいはずがない。

本日会場に来てくださっている井上さくら市議会議員からも詳しく実態を伺いましたが、とんでもないことが起きています。山中市長は立候補時に「全部の中学生に給食を出します」と公約を出しました。しかし横浜市の中学生は約8万食です。8万食を一括で用意するなんて無理があるわけです。

以前は家庭からのお弁当を中心に、学校でパンを買ったり、様々な選択肢がありました。私も中学の頃はお弁当を持参したり、購買のパン屋さんに注文してお昼に食べるのが楽しみでした。ところが山中市長は、給食以外の選択肢を奪い、ふりかけの持ち込みすら禁止し、お弁当の持参も認めず、市が用意する全員給食だけにしようとしています。

8万食をまかなうために無理な委託を行い、そのうち約4万食を「ハーベスト」という一社に特権的に作らせている。そして、このハーベストという会社が自民党市会議員の佐藤茂氏に多額の献金をしているらしいのです。そして、その佐藤茂氏は山中市長を支援しています。さらに佐藤茂氏は、自民党系の原沢候補も支援している。原沢氏も自民党で、佐藤茂氏も自民党ですから。

毎日4万食の冷たい給食をひとつの民間企業に無理やり作らせれば、人手を削り、異物混入が起きるのも当然です。それを市長の権限で中学生たちに半ば強制的に食べさせるなんて、これは一種のファシズムですよ。山中市長にはパワハラ問題などもありましたが、自分の命令に従わせようとする体質が根底にあるのではないでしょうか。中学生の話を聞いて本当に腹が立ちました。

さらにハーベストが建てた巨大な給食工場の建設費に、本来給食を作るための公金が流用されている疑いについて井上議員が追及されています。井上議員は市議会で唯一と言っていいほど真面目に調査を続けておられ、今回の私の選挙でも大きな支援をしてくださっています。

一方で、共産党などの党派も「全員給食」という看板自体には賛成し、「温かければいい」という議論に終始して、民間企業による独占委託の構造的な問題には反対していません。

国政政党や既存の党派は完全に硬直化しています。自民党、維新の会、参政党、立憲民主党、国民民主党など様々な党派がありますが、彼らは党利党略に巻き込まれています。本来、議員は地域の代表として選ばれるはずです。戸塚なら戸塚の住民のために働く人を選ぶのが筋です。ところが議会に行くと党派で固まり、党の看板で動いてしまう。地方議会まで中央政党の論理に支配されてしまっています。

4. マニフェスト「住まいは人権である」と4つの都市戦略

今回市長選に立候補して、既存政党が組織票を固めている選挙の現実を痛感しました。原沢氏には自民・維新・参政などの勢力が固まっており、勝つチャンスは厳しいと言われます。しかし、地方自治から変えていかなければ国は変わりません。

私は建築家として長年、集合住宅や都市計画に携わってきました。熊本の「保田窪第一団地」や、北京で手がけた80万平方メートルを超える「建外SOHO」など、人々が助け合って暮らせる空間を実現してきました。

北京の建外SOHOでは、当初デベロッパーは富裕層だけを囲い込むゲーテッド・コミュニティを作ろうとしていました。しかし私は開発責任者の張欣(チャン・シン)氏を説得し、ゲートや塀を一切作らず、低層部に商業施設を配して誰でも自由に入れる街にしました。結果として観光客や多様な人々が集まる大成功を収め、今では名所になっています。

横浜市は約370万人の人口を抱えていますが、コミュニティ単位に分ければ1つの町内会は約1,300人規模です。その単位で丁寧な街づくりを行えば、確実に豊かな都市へと再生できます。

私の基本理念は「住まいは人権である」ということです。1996年の国連人間居住会議(ハビタットII)のイスタンブール宣言でも、「すべての者に対して適切な住まいを確保する」ことが謳われています。住まいは人間らしい生活の基盤です。この理念を実現するために、私は以下の4つの柱を提案します。

【山本理顕の横浜再生 4つの柱】

このために一体何をしたらいいか。マニフェストを四つ出しました。

  1. すべての横浜市民は安全で快適な住宅に住む権利を持つ。それを保障する。( 住宅の耐震・不燃化と地場産業による共同建替え)
  2. 一つの町ごとに<町内会リパブリックサロン>を作る。
  3. 公共交通を充実させる。(歩行者とコミュニティを中心とした新たな公共交通網の整備)
  4. 横浜市の観光収入を5000億円から1兆円にする。(地域の魅力を活かした観光・産業再生)

① すべての横浜市民は安全で快適な住宅に住む権利を持つ。住宅の耐震・地盤調査と木密地域の不燃化

市内すべての住宅の耐震診断・地盤調査・延焼危険度調査を実施します。能登半島地震でも倒壊したのは瓦屋根のせいではなく、新耐震基準を満たしていない構造だったからです。1棟あたり5万円の調査費をかければ、約385億円で市内の調査が完了します。この調査業務を地元の若手建築家や設計事務所、工務店に担ってもらうことで、地域にお金を循環させます。

老朽化した木造密集地域については、道路を無理に6mに拡幅して全解体・マンション化するような行政主導の乱開発は行いません。ブロック塀を撤去して雨水貯留タンク(1基約5万円)を各戸に設置すれば、消防車が来るまでの初期消火は十分可能です。

さらに建物の道路側に「縁側」を設け、職住一体型の小さな商いができる空間へと改修します。敷地の余白を活かして5〜6軒単位で共同建替えを行い、床面積を少し増やして一部を賃貸や民泊に活用すれば、住民自身に収益が還元されます。この改修・建築を地場の優秀な大工さんや職人に担ってもらいます。

住宅の前面に人や小さな店を描いた路地の改修イメージ図

横浜に多い崖地についても、斜面地を活かした市営住宅やパブリックな斜面エレベーターを設置することで、緑地を守りながら快適で安全な住環境へと再生できます。

②「町内会リパブリックサロン」の創設

町内会を単なる任意団体から法人格を持つ「自治単位(リパブリック)」へと再編し、その拠点となる「町内会リパブリックサロン」を市内各所に整備します。私の自宅兼事務所でも1階をランチ&バー(子ども食堂機能付き)、2階をセミナールームとして地域に開いていますが、これをモデルにします。

サロンには以下の機能を持たせます。

  • 幼児・学童の預かり、高齢者の見守り・デイケア・一時宿泊
  • 行政手続きのワンストップ窓口、地域ATM
  • カフェ・集会所・ミニホテル(民泊)機能
  • 宅配便の地域一括受取と各戸配送ステーション

町内会の活動(見守り、清掃、サロン運営、配送など)に従事した住民には、市や地域経済から時給(1,270円以上)や役職手当をきちんと支払います。「ボランティアの持ち出し」ではなく、働いた対価が得られる仕組みにすることで、持続可能な自治を確立します

③ 新たな公共交通システムの導入

横浜は坂道や狭い道路が多い街です。大型の路線バスでは入れない地域がたくさんあります。

そこで、幅1.5m、高さ2m、長さ3.5mほどの小型モビリティ(キャブ)を開発・導入します。低速の自動運転を基本としつつ、車内には町内会のリタイア世代など見守り・ケアを担当する乗務員が1名同乗します。

この車両は単体で狭い路地を走れるだけでなく、背中合わせに連結して定員を増やしたり、センサーによる追従走行で2〜3両編成の「仮想バス」として幹線道路を走ることも可能です。目的地に応じて途中で切り離し、枝分かれして個別の目的地へ向かうこともできます。横浜市民は日常の移動手段として無料、観光客からは相応の運賃をいただく形をとります。

④ 観光と地場産業の再生による「1兆円」経済構想

横浜市の現在の観光収入は約5,000億円にとどまり、都市規模が小さい福岡市(約7,000億円)の後塵を拝しています。地域の資源を再編集することで、1兆円規模の経済効果を生み出します。

  • 住宅地の滞在型観光・プチホテル化:延焼危険住宅や空き家(約1万7,000戸)の一部を改修して民泊・プチホテル化し、分散型の滞在拠点を整備(約5,000億円効果)。
  • 幅広道路の両側町(りょうがわちょう)化・屋台街:鎌倉街道などの幅広道路の中央に公共交通を通し、両側に間口3m程度の屋台や小商いスペースを配置。福岡の屋台文化(1軒あたり年間2,000万円超の売上)を上回る活気ある通りを創出(約819億円効果)。
  • 戸建て・集合住宅の小商い化:各戸が月1万〜10万円程度のささやかな商い(蕎麦、お茶、特技を活かした教室等)を営める環境をつくり、地域社会圏全体で約2,640億円の付加価値を創出。
  • 山下ふ頭の「世界町屋」構想:カジノを含むIR(統合型リゾート)は断固拒絶します。横浜の象徴である港には、賭博場ではなく文化の拠点を置くべきです。シドニーのオペラハウスのように、横浜の歴史と多様性を象徴する低層の「町屋」とホテルが融合した街をつくり、アジアや世界各国の食・工芸・劇場が集まる拠点を整備(約2,200億円効果)。
  • 横浜中央卸売市場の観光拠点化:東京が築地を壊してしまったのは大失敗でした。横浜の中央卸売市場を活かし、海辺にフィッシャーマンズワーフのような食と交流の拠点を整備(約500億円効果)。
  • 水田の復活と自校方式の中学校給食:旧上瀬谷通信施設跡地などで進められている「GREEN×EXPO(花博)」のような税金の無駄遣いを改め、かつて減反政策で激減した水田(1945年の約6,800haから現在は119ha)を2,600haまで復活。生産された米を学校給食や地元飲食店で活用し、各校に調理場(自校給食厨房)を設置してお母さんや地域住民を適切な給与で雇用します(約190億円効果)。

これらを合計すれば、1兆5,000億円を超える新たな地域経済を創出できます。市民が主役となり、楽しみながら参加できる街づくりを進めてまいります。

5. 質疑応答

【質問1】住民自治・地域社会圏の定着と選挙制度の壁について

質問者1:戸塚での演説会開催、ありがとうございます。先生のおっしゃる「地域社会圏」の根底には「自分たちのことは自分たちで決める」という住民自治の思想があると思います。かつて松下幸之助氏が「国民は自分たちのレベルに応じた政府しか持てない」と言ったそうですが、有権者の意識を高め、国政政党や組織団体主導の選挙を変えていくための積み重ねについてご教示ください。

山本理顕:おっしゃる通りです。今回選挙に出てみて、選挙管理委員会の規制の理不尽さに驚愕しました。顔写真の入ったチラシは配ってはいけない、政策チラシには候補者名を書いてはいけないなど、細かく制限されています。これらはすべて既成政党を有利にするための制度です。無所属で政策を伝えようとする者にとっては非常に高い壁です。

しかし、政党や行政がどうあれ、本来は「自分たちの地域で決める」と住民が立ち上がれば誰も文句は言えません。地域社会の中で「隣同士でひとつのお店をやろう」「ここで米を作ろう」と合意できれば、政治家であろうと介入できないのです。

京都の鉾町(ほこちょう)のように、旦那衆と町衆が支え合ってきた歴史的な自治組織は、どんな政府ができても揺らぎませんでした。戦前までは日本各地にそうした強いコミュニティがありましたが、空襲で木造の街並みが破壊され、戦後のアメリカ的な都市計画(画一的な幅広道路など)によってコミュニティが分断されてしまいました。だからこそ、街の空間を取り戻すところから住民自治を再建しなければなりません。

【質問2】小中学生への「1人1台端末(タブレット)」政策について

質問者2:教育についてお伺いします。国のGIGAスクール構想で小中学生に1人1台タブレットが配布されていますが、有効活用されているとは言い難く、買い替えコストや依存などの問題も指摘されています。市長になられたらこの政策をどうされますか。

山本理顕:率直に申し上げて、アホな政策だと思います。小学生に必要なのは、端末に向き合う知識の詰め込みではなく、仲間と一緒に活動し、社会性を身につけることです。6〜7歳で詰め込んだ知識など10年も経てば忘れてしまいます。

自分で使いこなす判断力も持たない小学生に高価な端末を1台ずつ配る必要はありません。学校に数台あれば十分で、先生と一緒に使えばいい。これは端末を売りたいIT企業などの利権構造に乗せられているだけです。タブレットにお金をかけるくらいなら、教員の数を増やして複数担任制にし、教室をオープンにして地域や保護者が見守れる環境を作るべきです。

【質問3】地域社会圏プロジェクトの合意形成について

質問者3:地域社会圏の構想は魅力的ですが、実際に進めるとなると「今のままでいい」「家を変えたくない」という反対の声も少なくないと思います。どのようにプロジェクトを進行されるのでしょうか。

山本理顕:地域住民と徹底的に話し合って進めます。誰か1人でも反対する人がいれば、その地域では無理に進めません。全員参加・全員賛成が鉄則です。

行政が上から命令するのではなく、住民同士が「こういう街にしたい」と合意できる範囲から進めていきます。合意形成には手間と時間がかかりますが、それを丁寧に積み重ねることこそが自治の本質です。

【質問4】自立支援と町内会サロンの運営について

質問者4:先生のお考えは、「補助金や給付金に頼るのではなく住民が自立し、市はその手助けをする」という理解でよろしいでしょうか。

山本理顕:基本はその通りですが、自立するためには自分たちで努力する仕組みが必要です。行政の役割は「町内会リパブリックサロン」のような拠点(ハードウェア)を整備することです。

サロンをどう使うかは住民の自由です。町内会長やリーダーを中心に話し合い、清掃隊長や子育て支援隊長といった役割を分担し、その役職には市や地域から正当な費用を支払います。民生委員のように持ち出しで疲弊する構造を改め、地域活動が仕事として成立する経済的な循環を行政が後押しします。地域が自立して復活することで、横浜市全体が蘇るのです。

【質問5】若者の地域離れ・大学教育と偏差値至上主義について

質問者5:首都圏の若者が中央線や京王線沿線に集まり、チェーン店や東京中心の価値観に染まって、横浜や田園都市線などの郊外に戻ってこない傾向があります。地域社会の崩壊と関係していると思いますが、どうお考えですか。

山本理顕:最大の原因は「偏差値至上主義」です。大学の価値を偏差値だけで測り、受験利権がそれを煽ってきました。私は東大、芸大、日大、早稲田など様々な大学で教えてきましたが、偏差値で人間の優劣は決まりません。

私が学んだ日本大学理工学部は神田にありました。神田には日大、明大、中大があり、学生たちは神田の街の人々に温かく受け入れられ、街と共にありました。ところが中央大学などが郊外に移転してしまい、街も大学も活力を失っていった。地域コミュニティと切り離された大学教育は劣化します。

港北ニュータウンや田園都市線沿線も、地域社会が生まれにくいベッドタウン構造で作られたため、現在高齢化と人口減少に直面しています。大学を偏差値ではなく地域との結びつきや独自性で評価し直し、職と住まいが近接した地域社会を取り戻さなければなりません。

【質問6】学校給食についての見解の真意

質問者6:先ほど学校給食に否定的なニュアンスのお話がありましたが、私は昔から学校内の調理室で作られた温かい給食を食べて育ちました。給食制度そのものを否定されているのでしょうか。

山本理顕:給食そのものを否定しているわけではありません。私が批判しているのは「現在の横浜市の給食のやり方」です。

本来あるべきなのは、学校内に調理場(厨房)があり、地域の人たちが温かいごはんを作って子どもたちに提供する自校方式です。現在の横浜市は、受託企業(ハーベスト)に何万食も一括発注し、冷たくて異物混入が頻発するお弁当を全中学生に強制している。その構造が問題だと申し上げています。各学校に厨房を作り、地元で採れたお米や食材を使って地域で調理する形に改めるべきです。

【質問7】町内会への参加モチベーションの高め方

質問者7:私は現在町内会に参加していません。マンション住民などは地域への帰属意識が低く、参加するメリットを感じにくいのが現状だと思います。参加モチベーションをどのように高めていくお考えでしょうか。

山本理顕:現在、マンションに住んで東京などに通勤している方々にとって、町内会に入っても何のメリットもないのは当然です。寝に帰るだけのベッドタウンになっているからです。

だからこそ、町内会に入ると生活が豊かになり、仕事や収益の機会がある仕組みを作ります。町内会リパブリックサロンで清掃や見守り、民泊のサービスなどを担えば、時給1,270円以上の正当な対価が得られます。

イタリアのコムーネ(自治体)では、靴のブランド「トッズ(TOD’S)」のように小さなコミュニティの工房から世界的な企業が育ちました。シャンパーニュ地方も、小さな街が独自のシャンパンをブランド化して豊かになりました。地域社会の中で生産と消費が循環し、住民が経済的な恩恵を実感できれば、町内会への参加意欲は自然と高まります。

【質問8】医療・福祉における地域社会圏と専門家集団の連携

質問者8:町内会リパブリックサロンにおける、医療や福祉の具体的な構想についてお聞かせください。

山本理顕:医師会、薬剤師会、建築士会といった自治性を持つ専門家集団と、町内会サロンが直接契約を結ぶ仕組みを構想しています。

現在の訪問診療や往診は、国の保険点数の制約が厳しく、町医者の先生方が移動時間やコストの面で大きな負担を強いられています。そこでサロンに専門家の相談窓口を設け、週に1回でも町医者や歯科医に来てもらったり、横浜市立大学医学部のインターン・研修の場として活用します。

建築士会とも連携し、住まいのバリアフリーや耐震改修の相談を日常的に受けられるようにします。行政任せ・国の医療保険制度任せにするのではなく、専門家集団と地域社会が直接手を結ぶネットワークを構築します。

【質問9】デジタル化・AI社会におけるリアルのコミュニティの価値

質問者9:子どもへのタブレット配布やAIの普及により、バーチャルな空間でしか人間関係を築けない世代が増えています。リアルな地域コミュニティを守るために、どう対抗していかれますか。

山本理顕:私の設計事務所でもコンピュータは必需品ですが、画面を挟んで人と人が対話しながら使っています。1対1で画面の中だけに閉じこもってしまうと、国家や巨大IT企業にとってコントロールしやすい人間になってしまいます。

これに対抗できるのは、顔の見えるリアルなコミュニティだけです。困ったときに画面の中のAIに尋ねるのではなく、身近にいるお兄ちゃんやおじさん、近所の人に「これどうやるの?」と聞ける環境があれば、子どもたちはそちらの方がずっと楽しいはずです。身近に助け合える人がいる環境を、学校や地域の中に作っていくことが最大の対抗策です。

【質問10】子育て世代の負担と子育て支援のあり方

質問者10:現在自営業で在宅ワークをしながら2人の子どもを育てていますが、日々の育児に追われ、自治会活動に参加する余裕がありません。子育て世代が地域に関わるための支援策についてお聞かせください。

山本理顕:現在は共働きで早期から保育園に預けることが当たり前とされていますが、私はその現状に疑問を持っています。特に乳幼児期は、母親が安心して母乳をあげて、赤ちゃんのぬくもりを感じながら家庭で過ごせる時間と環境を制度的に保障すべきです。

「男女平等だから女性も男性と同じように働け」と過度な負担を強いるのは酷です。人間を単なる労働力としてしか見ない発想から脱却し、家庭で子どもを育てる営みそのものを地域と行政が手厚く支える必要があります。町内会サロンで一時預かりを行ったり、無理なく子育てに専念できる環境を整えてまいります。

【質問11】1兆5,000億円経済実現に向けた初期費用と財源

質問者11:1兆5,000億円を超える経済効果を生み出す構想について、初期投資や財源はどのように確保されるのでしょうか。

山本理顕:まず優先すべきは住宅の安全確保です。横浜市には「横浜市住宅供給公社」があり、公的なデベロッパーとして資金調達能力を持っています。民間の巨大デベロッパーに丸投げして利益を吸い上げさせるのではなく、住宅供給公社が主体となり、地場の大工さんや住民自身が改修・建築に参加する体制を作ります。

南米のベネズエラなどでも、住民自身がレンガを積んで家を建て、行政がその労働に対価を支払うプロジェクトが進んでいます。住民自らが働き手となって住まいを直していく仕組みを作れば、巨額の外部資金に頼らなくても初期の事業を十分に立ち上げることができます。

【質問12】市役所職員・既得権益との向き合い方

質問者12:かつて青島幸男都知事が誕生した際、公約だった世界都市博覧会を中止したことで都庁職員との間に大きな軋轢が生じました。山本さんが市長になられた際、市役所内の抵抗勢力や既得権益とどのように向き合われますか。

山本理顕:青島都知事は「都市博中止」というワンフレーズだけで当選し、その後の都市政策を持っていませんでした。当時、私も伊東豊雄さんたちと共に都市博の設計に関わっており、建物を豪華にするのではなく、木造や環境技術を活かした新しい都市のあり方を真剣に提案していました。現場の都庁職員も非常に真面目に取り組んでいたのに、トップの判断ひとつで梯子を外され、深く傷ついたのです。

横浜市の職員も、大半は非常に真面目で優秀な人たちです。問題なのは、一部の幹部が特定の政治家や企業と癒着し、天下り利権を貪っていることです。

私は市長に就任したら、「天下りの完全禁止」を徹底します。公務員としての誇りを持って働けるよう給与体系を整え、現場の真面目な職員と信頼関係を築いて協働していけば、市政の改革は必ず成し遂げられます。

6. 閉会挨拶

司会:お時間がまいりましたので、最後に山本さんよりご挨拶をお願いいたします。

山本理顕:本日は最後まで熱心にお聞きいただき、誠にありがとうございました。

政党の分厚い支援を受ける他候補に対し、私たちのような無所属・市民主導の選挙がこれほど過酷なものだとは思いませんでした。しかし、本日これだけ多くの方々が集まってくださり、真剣に耳を傾けてくださったことに心から勇気づけられました。

横浜を、そして日本の政治を、市民の手に取り戻すために全力を尽くします。ぜひ皆様のお力をお貸しいただき、山本理顕への清き一票をよろしくお願い申し上げます。本日は本当にありがとうございました。

※テキストは読みやすくするため、一部簡略化、要約しています。電子頭脳を使っていますが、いずれにせよ、一部僕のミスで謝った解釈をしている可能性があります。現場での拍手や笑い声を含めたニュアンスなど、細かく見るには、動画を見るのが一番ですので、お時間のある方は冒頭の動画をご覧ください。なお、山本理顕さんや陣営にはお断りしていませんのでこのテキストは勝手な応援で責任は私のものでありますので誤解のないように。(明日の投票日、横浜の有権者の皆さんが投票にいかれて賢明な判断をされるよう祈っております。)

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