銀座の画廊<秋華洞>社長ブログ

美術を通じて日本を元気にしたい! 銀座の美術商・田中千秋から発信—-美術・芸術全般から世の中のあれこれまで。「秋華洞・丁稚ログ」改題。

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あけましておめでとうございます。

   

さて、2009年もそろそろ仕事初めとなりましたね。秋華洞は6日からの営業となります。

この正月は、今後の戦略を練るのに使っています。それとゴルフの練習。

戦略、といっても、まずは買いためた本を読んでいます。
今、読んでいるのは藤田田さんのもの。「ユダヤ商法」が滅法おもしろかったので、6冊ほど著作をまとめて読んでいます。ちょっとマクドナルドの自慢話が多くて、という部分もあるのですが、合理的な商売の考え方が開示されていて、おもしろいです。

商売の基本は、「ギブアンドテイク」じゃない、「ギブアンドアスクモア」だということで、ずっとOSMC(オンラインショップマスターズクラブ)の会長さんが提唱している「ギブアンドギブ」という美しい(これはこれで言外の計算を含んでのことですが)言葉とは正反対で、おもしろい。

そのほか、金森重樹さんのヒールっぽい口調のビジネス書(100億作る!などの本)、水村美苗さんの「日本語が亡びるとき」、佐藤優、副島隆彦、ネットマーケの本など。

美術商って、文化を売る、訳ですから、ホントは、今の10倍くらい本を読み、英語も話し、行動しなければならない。今景気は良くないが、今できることを全力を尽くしてやりきらなければ、と思ってます。

そういえば、古筆学研究で有名な小松茂美先生の評伝(昨年一二月に出たばかり)『満身これ学究』(吉村克己著、文藝春秋)も読み始めました。小松先生は、古筆を、読む、という事に前人性を捧げられた方で、実に現在の古文書研究のベースは先生の仕事に支えられていると言ってよいと思います。父の代からのお客様でもあり、また実は秋華洞の古文書の読みも、その関係の方にやってもらっています。

実は、古文書の読みをスラスラとできる人は非常に少なく、このままでは絶滅するのではないかとも思われます。学芸員でも、本当に古文書が読める人は殆どいないのではないでしょうか。特に書状。難しいんですよね、クセが多すぎて。一番簡単なのは、平安時代の色紙。教科書通りの崩し字は、読みやすいんです。(ただ私は、勉強がきわめていい加減で、少ししか読めません。こないだサントリー美術館でたどたどしく読み取ろうとしたら、隣の人にすらすらと読んでいただきました。学者さんでしたが。)
このままでは、古い文献を読む専門家がいなくなりそうなので、実は勉強会を今年は始めようかと思ってます。まだスキームは決まっていませんが、参加したい方は言って下さい。

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