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海外作家

モーリス・ド・ヴラマンク

Maurice de Vlaminck

1876 - 1958

1876年パリ生まれ。フォーヴィスムに分類されるフランスの画家。1900年にアンドレ・ドランに出会うまでは、ほぼ独学の画家であった。ヴラマンクの絵は絵具チューブから絞り出した原色を塗りつけているように見えて、その画面には明るさよりは陰鬱さがただよっているのが特色。

ヴラマンクの作品は何よりも制作年代が重視され、1905～1907年のフォーヴィズム期の作品かどうかが評価を大きく左右します。この時期の作品は、強烈な原色の対比や黒い輪郭線、荒々しく即興的な筆致が顕著で、市場でも最も高く評価されます。一方で、1910年代以降の作品は比較的評価が下がる傾向があります。加えて、シャトゥ周辺の風景など代表的モチーフ、油彩キャンバスであること、サイズの大きさ、来歴やレゾネ掲載の有無なども査定に影響します。総じて、原色の激しさと反抗的な表現がどれだけ保たれているかが、ヴラマンク評価の核心です。

＜ヴラマンクの鑑定書について＞

ヴラマンクの肉筆作品は、ウェルデンスタイン・インスティテュートの鑑定書を付けたものを買取致します。
鑑定書が付いていない場合は絵画骨董買取プロが鑑定書を取るためのお手伝いをいたします。お気軽にご相談下さい。

1905~07年はフォーヴィズム期とされ、強烈な原色の対比、荒々しく即興的な筆致が特徴です。1907年にはポール・セザンヌの回顧展に感銘を受け、関心を色彩から画面構成へ移しつつも完全にキュビスムに向かうことはなく、抑えた色調と素早い筆遣いで独自の画風を確立します。25年にはパリ郊外に転居し、家族との静かな暮らしのなかで身近なものや花、風景などを主題に制作を続けました。絵具チューブから絞り出した原色を塗りつけているように見えて、画面に明るさよりは陰鬱さがただよっているのが特徴です。

1876年

フランス・パリで音楽家の両親のもとに生まれる。

1892年

16歳で家出をして、シャトゥで暮らす。運動神経の良さを生かし、自転⾞レースにも出場。

1894年

18歳で結婚。

1896年

20歳で軍楽隊に入隊してコントラバス奏者として活動。病気を患ったためレーサーを断念。同じ頃、画家のアンドレ・ドランと知り合う。

1901年

ゴッホの回顧展を鑑賞し、感銘を受ける。

1905年

ドランとのアトリエを訪れたマティスの勧めでサロンに出品。その激しい色彩や筆致から「野獣（フォーヴ）の檻」と評される。