秋華洞スタッフブログ

日本の古美術・近代絵画を軸に、浮世絵、古典籍、その他書画骨董。茶道具、西洋美術品も扱います。

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新歌舞伎座に行ってきました! その2

   

新しくなった歌舞伎座レポート、前回の続きです。

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歌舞伎座の舞台といえば、定式幕と華麗な緞帳。

新歌舞伎座の緞帳は4種類。

松尾敏男作「朝光富士」、

上村淳之作「水辺の四季」、

江戸時代の屏風をもとにした「夕顔図」、

そしてこちらの中島千波作「春秋の譜」

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幕間に紹介されますので、うっかり見逃さないようにしないと。

 

いろいろ売店もありますが、自動販売機も紙コップも!

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さて、昨日に続いて歌舞伎にまつわる浮世絵。

2部の忍夜恋曲者(しのびよるこいはくせもの) 通称 将門

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 芳年 和漢百物語 大宅太郎光圀 

 

この物語は、平将門が討ち取られた後、その娘の滝夜叉姫が父の遺志を実現するため兵を集め、妖術を用いて妖怪どもを操るが、それを大宅太郎光国が討伐しようとして、滝夜叉姫の繰り出す妖術に苦戦しながらも勝利するというもの。

ご紹介した浮世絵は役者絵ではありませんが、物語そのものを描いた芳年の代表作の一つです。

 

大宅太郎光国は尾上松緑さん、滝夜叉姫は坂東玉三郎さんです。

玉三郎さんの美しさに会場からもため息が…。

 

ところで、この演目では滝夜叉姫が正体をあらわし、妖術を使う大詰めで、

「屋体崩し」という大掛かりな舞台演出が行われます。

文字通り、舞台上で大きな建物が崩れ落ちるのです。

屋根を上から吊ったり、柱を舞台の穴に沈めるそうですが、まさにエンターテイメント、そして職人の技!

そして同じ二部の「白波五人男」でも、屋根が90度後ろに回転し、下から別の場面の大道具が出てくる「ガンドウ返し」という

舞台転換の手法が使われています。

こけら落とし公演では役者の見せ場だけでなく、大道具さんの見せ場も満喫できます。


さて、秋華洞でも9日(火)まで、歌舞伎座新開場記念の役者絵展を開いています。

こちらにも是非足をお運び下さい。


歌舞伎座新開場記念 役者絵展
〜昔も今も銀座は芝居町〜

会期 4月2日(火)−9日(火)
・時間:10:00−18:00 ※日・祝:11:00-18:00
・会場:ぎゃらりい秋華洞

・住所:東京都中央区銀座6-4-8 曽根ビル 7F 
・TEL:03-3569-3620

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