秋華洞スタッフブログ

日本の古美術・近代絵画を軸に、浮世絵、古典籍、その他書画骨董。茶道具、西洋美術品も扱います。

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明石といえば・・・。

   

浮世絵のジャンルで「源氏絵」があります。

江戸時代後期、柳亭種彦作、挿絵歌川国貞(三代豊国)による合巻本(挿絵入の小説)、
「偐紫田舎源氏」のヒットがきっかけとなり、ブームになった浮世絵です。
着飾った武士(絵の中ではいわゆる源氏のような立場)と女性たちを描いており、
物語の想定は室町時代ですが、源氏絵では江戸時代の大奥を
想像するようなきらびやかさが特徴です。
当時の女性たちが熱狂した理由もわかります。
実際、源氏絵に出てくる着物、煙草盆、海老茶筅(えびちゃせん)といわれるまげも
大流行したそうです。
いろいろなシチュエーションで描かれていますが、
こちらはなかなかおもしろいです。
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明石ノ浦」 三代豊国
明石の浜での一場面です。
たらいには明石名物の「たこ」が。
その他に鯛やヒラメ、あわびなど・・・
この日は大漁のようです。

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