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絵画の買取相場は?絵画の値打ちを買取の専門家が解説

骨董品買取プロ代表 田中千秋
監修:骨董品買取プロ(運営:秋華洞) 代表 田中千秋

協同組合美術商交友会 理事長/全国美術商連合会 理事/国際浮世絵学会 理事/松風会 会主/東京美術倶楽部 会員/東京美術商協同組合 会員/浮世絵商協同組合 会員/築地ロータリークラブ 所属

「この絵の現在の買取相場はいくらだろう?」という疑問は、絵画を所有する誰もが抱くものです。この記事では、そんな専門家でも明言しづらい絵画の買取相場について、正しい知識をお届けします。

銀座で50年以上古美術買取の最前線に立ち続け、美術館やオークションなど国内外に販路を持つ「絵画骨董買取プロby秋華洞」ならではの視点からお伝えいたします。ぜひ最後までお読みください。

この記事のポイント
  • 絵画の価格は、その時々の市場の動向と作品ごとの出来栄えで決まるため、ネットで調べても正しい金額は出てきません。
  • 買取相場を調べるのは楽しい時間ですが、時間を使いすぎると売り時を逃したり、ネットの情報を信じすぎたり、という損失につながることもあります。
  • 著名画家の代表的な題材であれば、1点で1,000万円を超えることもざらにあります。しかし、著名なものでなくても買取の可能性は十分あります。
  • 絵画買取の専門家への相談がおすすめです。

絵画買取相場を実際の買値で見る

専門スタッフによる絵画買取の風景 絵画を趣味で集めている方、ご家族やご友人から譲り受けた方など、絵画との出会い方は人それぞれです。それでも、自分の持っている絵がいくらなのかは、誰もが一度は知りたくなります

ここであえて率直な意見をお伝えしますが、ネットで調べても、正しい価格は出てきません。絵画の価格は、その時々の市場の動向と、作品ひとつひとつの出来栄えに大きく左右されるからです。同じ作家の絵でも、描かれた時期や題材、状態によって、金額が何倍も違うことは珍しくありません。

とはいえ、どうしてもある程度の相場を知りたいというお気持ちもよくわかります。そこで、私たち絵画骨董買取プロが実際の買取の現場で感じている水準をもとに、「買取参考価格」として目安の金額をお伝えします。

絵画の買取参考価格|絵画骨董買取プロ独自算出

まずは、有名な画家の作品を例にした、当社独自の買取参考価格です。

横山大観といえば富士山の絵、上村松園といえば美人画です。このように、有名画家の代表的な題材となれば、買取価格は1,000万円を超えてきます。横山大観の「神嶺不二山」に800万円から2,500万円と幅があるのは、同じ富士山の絵でも、描かれた時期、大きさ、構図、表具や箱の状態によって評価が変わるためです。

香月泰男は、シベリア抑留の体験を描いた作品で知られる画家です。「薊」は代表的な題材ではありませんが、この画家ならではの筆致がしっかり伝わる絵であれば、1点で200万円という高額での買取も実現できます。彼の作品は、戦争を題材とせずとも、暗い歴史を忘れずに歩んでいく強い意思や迫力を宿しています。こういう市場における評価が、値段に直結しているのです。

ほかの作品例や買取のポイントは、こちらのページでもご覧いただけます。

絵画買取の一般的な相場一覧

上記の具体的な作品の価格に加えて、より一般的な相場も簡単にお伝えします。お手元の絵がどのあたりにあてはまりそうか、大まかにつかむ目安にしてください。

絵画の分類 買取価格の目安 値段を左右する主な点
歴史的な画家の肉筆油絵や原画(一点もの) 30万円〜5,000万円以上 ・作家の格
・画題
・制作時期
・鑑定書の有無
・状態
著名な現代画家の肉筆油絵や原画(一点もの) 30万円〜500万円以上 ・作家の人気と市場の勢い
・シリーズ
・サイズ
著名な画家の版画
(複数枚存在)
3万円〜30万円が中心 ・エディションナンバー
・サイン
・刷りの状態
・作品の人気
著名な画家の作品の精巧な複製や贋作 3,000円〜3万円 ・仕上がりの精度
・額装
・装飾品としての需要
知る人ぞ知る作家の絵画 3万円〜30万円 ・コレクターの有無
・展覧会歴
・出来栄え
無名作家の絵画 3,000円〜3万円 ・サインや額
・絵そのものの魅力
・保存状態

※上記は一般的な目安であり、実際の買取価格を保証するものではありません。

買取価格は、作家の注目度、絵画の題材、扱われた技術が評価されて決まります。上記の表は、金額の大きい絵画ばかりが目を引きますが、精巧な贋作や複製、無名の作家の絵画にも値が付くという点にも着目していただきたいです。

「どうせ大した値段ではない」と決めつけて処分してしまう前に、一度専門家に見てもらうことをおすすめします。

絵画買取相場を調べるうえでのポイント

絵画買取相場を調べる上でのポイント絵画の相場を調べようとする姿勢は、美術品の資産的な運用目的だけでなく、美術の知見を深めるためにも有意義です。

ただ絵画は、自力で調べるよりも専門家を頼ったほうが結果的にうまくいく分野です。ここでは、自分で調べるときに注意すべき3つのポイントを、実際にあったご相談をもとにお伝えします。

ポイント1.時間のかけすぎは機会損失

絵画の価格は変動が激しいものです。調べることばかりに時間をかけすぎると、調べているあいだにどんどん相場が下がり、遂には売り時を逃してしまうこともしばしばあります。

実際に、日本画をお持ちいただいたあるお客様は、 数十万円の値がつく作品の売却を決断できず、その後もご自身で調べ回ることを選んだことで損することになってしまいました。

数十万円の査定を提示した半月ほど後に、「前回の査定額での買い取ってくれ」と再び来店されたのですが、残念ながら、その頃には作品の旬が過ぎ、以前お伝えした金額の7割が妥当な額となっていました。

時間のかけすぎは、高値で売れたはずの絵画の売り時を損なうことにつながり得ます。「買取業者による査定で高値がついた時には、いい機会だと思って売却を決断してしまうべきだね」というお客様の声もよく聞きますので、手放すタイミングも考えながら、買取相場を調べましょう。

ポイント2.情報の鵜呑みは禁物

ネットで調べた金額を信じすぎて、どの買取店で提示される金額も適正ではないと思い込み、売却に踏み切れない方がいらっしゃいます。逆に、本当は高価買取できる作品なのに、ネットで価値がなさそうだと思い込み、不用品買取業者に渡してしまう方もいらっしゃいます。

絵画の買取相場は、専門家でも判断が難しいものです。真作かどうか、どの時期の作品か、保存状態はどうかを、じっくり時間をかけて確かめて、はじめて金額が出せます。専門家に依頼しなければ、本当の価値は分かりません。ただ、そこが絵画査定の面白いところでもあります。

絵画の正しい価格を査定してもらう機会は、人生でそう頻繁に訪れるものではありません。そんな折角の珍しい機会ですから、信頼できる知識豊富な専門業者を頼ってみていただきたいです。

ポイント3.相見積りにとらわれすぎない

より正しい価値を知るために、複数の業者から見積りをとる相見積りは、ごく一般的な査定方法です。ただ、その前の下調べや業者選び、何社もとのやり取りなど、苦労が多く、大変な作業でもあります。

その段階でやる気を失ってしまえば、絵画はふたたび蔵の中に戻ってしまいます。気づけば市場価値が下がってしまったり、カビや湿気などで作品が傷んで価値が損なわれたりするおそれもあります。

もし相見積りが面倒だと思う方には、「信頼できる1社だけを厳選してあとは任せてしまう」というやり方であっても、早めの売却をおすすめしたいです。

手間のかけすぎで動けなくなってしまうよりは、まず1社に相談して、話を進めるほうが前向きです。時間だけでなく、ご自身やご家族の負担も考えて、ぜひ気軽に専門家に頼ってください。

そもそも絵画の買取価格はどうやって決まるのか

絵画の査定絵画の買取価格を決める一番大きな要素は作家名です。その作家が美術史においてどのような役割を果たしたのか、どのような技法を生み出したのかなども、作品の評価に関わります。

とくに西洋絵画は、この傾向が大きく表れます。たとえ、同じ構図、同じ大きさ、同じ完成度の絵が2つあったとしても、それを描いた作家が違えば価格は大きく変わるのです。

また、著名な画家にはそれぞれ所定鑑定人や所定鑑定機関がついています。これは、その作家の作品が本物かどうかを判定する権限を持つ専門家や機関のことで、公式な鑑定結果があるかどうかが価格に影響する場合もあります。ただし専門の鑑定機関に提出する前に、美術商に見てもらうのが一般的です。

詳しくは、絵画の鑑定と査定について事細かに解説している以下の記事をご覧ください。

関連記事:絵画の鑑定とは?鑑定における重要な要素と評価基準

まとめ|絵画の買取相場は「調べる」より「見てもらう」ことが近道

絵画の価格は、市場の動向と作品の出来栄えで大きく変わるため、ネットの情報だけで正しい相場をつかむことはできません。

調べすぎて売り時を逃したり、情報を信じすぎて損をしたりする前に、専門家に実物を見てもらうのが近道です。買取価格を決めるのは、何よりもまず作家名です。ただし、作家の名前の分からない絵にも値が付くことがありますので、ぜひお気軽にご相談ください。

絵画を売る際のご相談は絵画骨董買取プロby秋華洞に!

絵画骨董買取プロ代表田中千秋とスタッフ金子大介

「絵画骨董買取プロ」は、親子四代、約90年にわたって美術品を扱ってきた銀座の画廊「秋華洞」が運営する、美術品買取専門店です。

ここまでお伝えしたとおり、絵画の相場は実物を見なければ分かりません。当社は美術館、オークション、アートフェアなど国内外に多くの販路をもつため、作品の値打ちを適正に価格へ反映できます。

査定は無料で、キャンセル料も無理な勧誘も一切ございません。来店、全国無料の出張、宅配、LINE査定からお選びいただけます。蔵の絵画をまとめて見てほしい、相続した美術品を整理したいといったご相談もお待ちしております。

絵画買取相場についてよくある質問

査定を依頼したら、必ず売らなければいけないですか?実際の買取価格次第で売却するかどうかを決めようと考えています。

査定だけのご依頼も問題ありません。査定は無料で、売却をやめた場合でも、キャンセル料はいただきません。査定額を見てから、ご家族とゆっくり相談して決めたいという方も多くいらっしゃいます。売却を急かすこともありませんので、ご安心ください。

鑑定書や共箱、額の包装紙がない場合、買取相場は下がってしまいますか?

付属品の有無は、査定額に影響することがあります。作家が題名を書いた共箱、額の裏に貼られたシール、百貨店や画廊の包装紙、過去の鑑定書などは、作品の来歴や真作である手がかりになるからです。

もし汚れたり破損していたりする場合にも、作品と一緒にお出しいただくことをおすすめします。

絵画の具体的な買取相場や値段をすぐに知りたいのですが、店舗に行く以外の方法はありますか?

LINEより写真を送信していただくことで、簡易的な査定を行える「LINE査定」をお使いください。知識豊富な専門スタッフがご対応いたしますので、手軽に素早く相場を把握できます。受付時間は平日10:00-18:00。休日や夜間は翌営業日の対応になりますのでご注意ください。

絵のサイズ(号数)が大きいほど、買取価格は高くなりますか?

必ずしも大きければ高いとは限りません。買取価格は、作家、題材、出来栄えを中心に決まるためです。

小さくても代表的な題材で出来のよい絵が、大きくても題材や状態が劣る絵より高くなることは、よくあります。ただし、同じ作家の同じような題材の絵で比べれば、大きいほうが評価されやすい傾向はあります。

ネットオークションで見た落札価格や販売価格と、買取価格が違うのはなぜですか?

オークションの落札価格は、その日その場に集まった入札者の顔ぶれや熱気で大きく上下します。人気作家の作品が思わぬ高値で落札されることがある一方で、入札が伸びずに安く落札されたり、買い手がつかずに売れ残ったりすることもあります。

また、販売店やフリマサイトの価格は、売り手が付けた希望の金額で、その提示額で実際に買い手が現れるとは限りません。

一方、買取専門店では、専門業者が金額を先にご提示して、所有者様にご納得いただければ売却が決まる方法です。オークションなどのように価格のブレが日ごとに極端に変わることはなく、売れ残りの心配もありません。この違いが価格の差を生んでいます。

ご相談・お問い合わせはこちら
コラム運営:絵画骨董買取プロ-専門買取スタッフ
監修者
骨董品買取プロ代表 田中千秋
代表 田中千秋

骨董品や美術品は、単なる財産ではなく、受け継がれてきた「時間」と「想い」そのものです。その価値を守り、次代へつなぎ、多くの方に触れてもらうため情報発信を継続していきます。

メンバー
絵画骨董買取プロ 金子
金子

日本美術全般の鑑定・査定を得意としており、コラムだけではなく、youtubeで絵画の解説動画も発信しています。ぜひご覧ください。

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