秋華洞スタッフブログ

日本の古美術・近代絵画を軸に、浮世絵、古典籍、その他書画骨董。茶道具、西洋美術品も扱います。

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タマヤかカギヤか?

   

日本の夏にかかせないものといえば、「花火」!

先日の隅田川花火大会は途中から大雨になり、
観客の方は大変だったようですね・・・。
さてその隅田川の花火が始まったのは享保17(1732)年。
八代将軍吉宗が全国的な飢饉やコレラの流行で100万人以上の死者が
出たため、その慰霊と疫病払いのために始めたものです。
その花火を打ち上げたのが浅草横山町の鍵屋弥兵衛と、
両国広小路の玉屋市兵衛でした。
今日、ご紹介する浮世絵は両国の花火を描いた広重の作品。
人気シリーズなので、目にしたことがある方も多いでしょう。
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ちなみに両国橋の上流を担当したのが玉屋で
下流は鍵屋だったそうです。
広重の作品は両国橋越しに隅田川の左岸を望んでおり、
描かれている花火は「鍵屋」が打ち上げたようです。

 - 浮世絵